税関事務管理人を利用した日本からの輸出

当社では、日本への輸入はさることながら、日本からの輸出に関しても、税関事務管理人(ACP - Attorney for Customs Procedures)として外国法人のサポートをしています。当社が税関事務管理人になることで、数多くの外国法人が輸出者となり輸出通関通関を完了させています。

輸出側サポート

事例 - 返品・不用品の輸出

  • クライアント概要: ドイツの自働車部品メーカー
  • 依頼背景: 日本に貨物を発送した後に、日本の買手となる会社が倒産したことが発覚し、貨物を本国に戻さないといけない。日本に事務所や拠点を有さない外国法人は輸出者(EOR)となることが認められておらず困っている。

ソリューション

  • SKアドバイザリー株式会社は、プロフェッショナルの税関事務管理人として、多数の外国法人の輸出を支援している実績がある。クライアントから問い合わせを頂いた後、速やかに契約書の取り交わしを済ませ、その後(1)税関での税関事務管理人の届出手続きを開始して1週間程度で完了させ、(2)輸出通関ができる通関業者(西濃シェンカー)を手配して輸出通関の準備を開始した。
  • 税関事務管理人の届出手続きを行っている間に、輸出手続きに必要となるインボイス、パッキングリストを作成する。また、当社が責任をもって安全保障貿易管理(輸出管理)の手続きを行い、該非判定書を発行する。その後用意した書類をシェンカーと連携して最終レビューを済ませ、輸出申告を完了させた。

結果

  • 当社が税関事務管理人となったもので輸出できなかったことはない。
  • 第一回目の輸出時は税関事務管理人の届出手続きがあるため1~2週間かかってしまうが、第二回目以降はスムーズに輸出手続きを行うことができる。
  • 輸出の場合には安全保障貿易管理(輸出管理)の手続きが必要となるため注意が必要である。当社では輸出管理の管理体制が整備されており、外国法人に代わって代理業務が可能である。
  • 既に日本に輸入されているもの(すなわち、保税地域から引き取られているもの)を海外に送り出すのは「輸出」、まだ保税地域で保管されているものを海外に送り出すのは「積戻し」というが、いずれも税関事務管理人を用いて輸出者/積戻者となることが可能である。
  • 場合によっては、連携する税理士事務所とも検討のうえ、輸入消費税の還付の可能性も検討することができる。

当社の特長

当社は、通関と税務の交差点にある複雑な課題にも精通しており、両面から実務的にご支援できることが、他社にはない大きな強みです。
関税と国税の密接な関係を的確に理解し、包括的に対応することは、国際取引において極めて重要です。

おすすめサービス

税関事務管理人サービス - ACP

外国法人(非居住者)が日本で輸出入を行う際、当社が税関手続の代理人として「税関事務管理人」を務め、外国法人が自ら輸入者・輸出者となってビジネスを実現するための体制構築をします。消費税の納税管理人の手配についてもサポートいたします。

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実績 - 税関事務管理人サービス

これまでに、世界40カ国以上・200社超のお客様(主に外国法人)の日本での輸出入を支援してまいりました。

実績 - 税関事務管理人サービス

税関事務管理人(ACP)サービス

基本業務スコープ(税関事務管理人としてサポートさせていただく主な業務内容)

  • 税関への税関事務管理人(ACP)届出に必要な書類一式の準備、届出作業
  • インボイス等の輸入関係書類の準備
  • 税関、物流会社/通関業者その他関係者との協議調整
  • 適正な関税評価(輸入申告価格)の確認
  • 税番(HSコード)、関税率、関税評価、原産地等の確認(事前教示等)
  • 輸出管理、安全保障貿易管理業務(リスト規制の該非判定、キャッチオール規制含む取引審査、経済産業省への許可申請等)
  • その他関税関連に関するアドバイザリーサービス
  • 関税法上必要な帳簿の保存 など

※ACP 税関事務管理人を利用することで、輸入(非居住者を輸入者(IOR - Importer of Record)とする)及び輸出(非居住者を輸出者(EOR - Exporter of Record)とする)のいずれのケースにおいても同様にサポート可能です。

 

大まかなステップ

  • 見積書確認~契約締結:  必要情報(下記参照)を頂いたらすぐに見積書提出いたします。
  • 税関へのACP 税関事務管理人の届出開始:  概ね2週間程度で完了します。
  • 初回出荷、輸出入の開始:  フォワーダー/通関業者はクライアント側でご手配下さい。当社にて紹介することも可能です。

お見積りに関して

問い合わせページよりご連絡下さい。以下について御連絡いただきましたら迅速に御見積提出いたします。

  • 輸入貨物の概要(商品紹介ウェブサイトのリンク等)
  • 一回の輸入における、おおよその金額規模
  • 輸入の頻度
  • ビジネスモデル(Amazon/楽天、B2B販売、委託販売/Consignment、日本への資産移動など)

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当社の強み

  • 関税・貿易分野における高い専門性:SKアドバイザリー株式会社は、関税・貿易の法律と実務に精通したプロフェッショナル集団です。代表の澤田は通関士資格を有し、貿易会社での実務経験と、世界4大ファームであるKPMG(KPMG税理士法人)での関税コンサルティング経験を経て2020年に独立。関税法を軸とした確かな知識と経験に基づき、丁寧かつ的確なサポートを提供します。
  • 税関事務管理人および消費税の納税管理人のワンストップ対応:信頼できるパートナー税理士と連携し、税関手続きの代理人(税関事務管理人<ACP>)と国税・税務署での消費税手続きの代理人(消費税の納税管理人<JCT Tax Representative>)の両方を包括的にサポートすることができます。
  • 関係法令コンプライアンスの徹底:輸出入に係る関係法令の遵守を最優先に取り組んでいます。税関等当局との協議相談をクライアントに代わり実施し、適正な輸出入オペレーション構築を支援します。
  • 英語・中国語でのコミュニケーション:英語でのコミュニケーション(英語会議のファシリテーション含む)を得意とし、クライアントからの厚い信頼を得ています。中国語でのコミュニケーションができるスタッフも揃えています。
  • 豊富な実績と信頼:年間80社程度の税関事務管理人の登録を行い、全てのクライアントが問題無く輸出入を実施できています。
  • 他法令物品対応の体制強化:当社および関係会社とのパートナーシップ体制を構築し、化粧品(薬機法)、電気用品安全法(PSE)規制製品、食品および食器(食品衛生法)などの法令物品についても輸入者・税関事務管理人としての対応が可能となりました。
  • Amazon SPN (Service Provider Network) 公認 サービスプロバイダー:Amazon SPN の公認サービスプロバイダーとして、税関事務管理人サービスを提供しています。(税関事務管理人/貿易コンプライアンス分野)
Amazon SPN

日本税関の制度改正(輸入者の意義の明確化)

2023年10月1日からの制度改正により、*ACP 税関事務管理人を利用して外国法人自らが*IOR 輸入者にならなければならない(他の者を名義上だけ輸入者とすることは認めない)ケースが増えています。

例えば、外国法人自らがIOR 輸入者とならずに、何ら売買にも関与しないフォワーダー・通関業者その他第三者をIOR 輸入者に名義上仕立てている場合、輸入者として認められない可能性が高く、注意が必要です。

改正の内容(輸入者の定義)を踏まえると、基本的に輸入者になれる者は以下のいずれかである必要があります。

(1) 通常の海外の売手と日本の買手による売買取引(輸入取引)による輸入:荷受人等

(2) (1)以外の形態で輸入する場合:

  • 輸入申告時点において、「輸入後の貨物の処分権限を有する者」 又は、
  • 「輸入の目的たる行為を行う者(以下例示)」

・ 賃貸借契約に基づき輸入される貨物は、当該貨物を賃借して使用する者
・ 委託販売のために輸入される貨物は、当該貨物の販売の委託を受けて自己(受託者)の名義をもって販売する者
・ 加工・修繕のために輸入される貨物は、当該貨物を加工・修繕する者
・ 滅却するために輸入される貨物は、当該貨物を滅却する者

*本改正において、「処分権限を有する者」が輸入者の意義として明確に位置付けられた点は、特筆すべき変更といえます。ここでいう「処分権限」とは、関税関係法令に明文の定義規定はないものの、税関への確認によれば、「貨物を国内に引き取った後に当該貨物をいかに取り扱うかを決定する権限であり、例えば、当該貨物を販売するか否か、または売買契約に合意するか否かを決定する権限等」を意味します。

*ACP = Attorney for Customs Procedures  *IOR = Importer of Record

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税関事務管理人サービス - ACP

外国法人(非居住者)が日本で輸出入を行う際、当社が税関手続の代理人として「税関事務管理人」を務め、外国法人が自ら輸入者・輸出者となってビジネスを実現するための体制構築をします。消費税の納税管理人の手配についてもサポートいたします。

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